今月の第三日曜日は「父の日」です。幼稚園でも父の日にちなんだイベントを開催しますので、ご家族お揃いでご来園下さい。
さて、私が敬愛する先生の一人に長野県にあります上田情報ビジネス専門学校(通称・ウエジョビ・・・ボンジョビみたいでユニークですね)の比田井和孝先生がいらっしゃいます。その比田井先生の最近のブログにこのような文章がありました。

「子どもを人前で叱れますか?」
昨日、友人の家にお邪魔しました。小学校と中学校の息子さんがいらっしゃいます。私と息子も一緒に夕飯をご馳走になったのですが、友人の息子さんたちがちょっとお行儀が悪かったりしたとき、ちゃんとお父さんが叱っていました。
怒鳴る、という感じではなく、どうしていけないのか、ちゃんと説いた上で、彼らが行動するのをじっと待っていました。かっこいいなぁ…と思いました。
私は、家族以外の人がいる前で子どもを叱るって、結構、勇気がいります。もちろん、叱ることは叱るのですが、いつもよりもちょっと甘い自分になっているのを感じます。
人の目を気にしている証拠なんでしょうね。本当は、人の目を気にしている自分の方がかっこ悪いのですが…。(以下略)

比田井先生の言う通り、私も人前で我が子を注意したり叱る時は、語気に勢いが無かったような気がします。さらに記憶を遡(さかのぼ)って私が子どもの頃、私の父親がどうしていたかを思い出すと、人がいようといまいと関係なしに、絶え間なく小言を聞かされていたように思います。
私の亡父は明治生まれで、昭和三十年代生まれの私とは世代間ギャップが絶望的にあったのですが、そんな私に合わせる訳もなく、自身の考えを最期まで曲げることの無い人でした。子ども時代の私にとっては「頑固で、うっとうしいオヤジ」でしかありませんでしたが、今思い返せば「気骨のある人」でした。そう考えると、当時の藤田家には父親(昔風に言えば「家長」)を中心とする「軸」が、確かにありました。

さて私は「軸」という言葉を口にする時にいつも「コマ」を連想します。コマが何故よく回るかと言えば、中心点のど真ん中に軸が通っているからです。ほんの少しでも軸が中心からズレていれば、不安定な回転となります。また勢いよく回っているコマは、安定していてまるで静止しているかのように見えます。しかし静止していても、けして「停止」はしていないのです。
さらに勢いよく回転しているコマは、たとえ別のコマや壁に当たっても、弾(はじ)かれたとしても、ちょっと場所を変えるだけで引き続き、安定して回り続けます。
安定した家庭とは、軸がしっかりしていることと、のんびりせずに絶えず勢いよく動き続けて(仕事や勉強)いることが条件だと、コマが教えてくれているように思います。