二学期が始まります。毎年のことながら、行事や催しものが多く予定されるのが、この二学期の特色です。そう言えば、最近の報道では「平成最後の・・・」のという見出しが目につきます。来月の本園運動会なども「平成最後の運動会」となりますね。
ともあれ、子ども達にとって実りの多い、そして保護者の皆様方にとっては、思い出深い学期となることを期待しています。
その運動会に向けての練習が、ここしばらく保育の過半を占めることになります。きっと帰宅した園児の口から「今日はこんな練習があった」とか「今日は勝った(負けた)。○番だった」などの報告があることでしょう。こういった瞬間は、子どもの心に寄り添う大きなチャンスなのです。大切なことは、子どもの気持ちや感情に「共感」してあげることです。
「頑張ったね」、「残念だったね」、「楽しかったね」、「びっくりしたね」、「嬉しかったね」、「ドキドキしたね」、「辛いね」、「焦るね」等々、子どもが感じたであろうことを想像し、言葉で表現するのです。それには親が感情を表す表現を沢山知っていなければなりません。
何かにつけて、いつも「ヤバイね」、「マジで」などで済ませている方には、ハードルが高いかもしれませんが、ここは頑張ってみませんか。子どもの言葉も豊かになるでしょうし、何より「自分の気持ちを分かってくれている」と、親子の信頼関係も深まります。
私は運動会の練習シーズンになると、よくこんな話を先生方にします。
ある種目の練習が一度終わった時、「みなさん、もう一度やってみましょう」と言った際に子ども達からの反応が、「エ~」なのか、「ワーイ」なのかは、天地ほどの差がある、ということです。
「エ~」というのは、訓練をやらされている感じで、子ども達にとってはツマラナイ証拠です。一方で「ワーイ」という声が出るならば、それは楽しいこと、面白いことと受け止められているから、こんな反応が出るのです。
ほんのちょっとした子どもの言葉から、子どもの深層を探ることが出来ますし、先生方が「子どもから学ぶ」とは、こういったことの積み重ねなのです。
ここで父親の皆さんに、ひとつアドバイス。
帰宅して、さあこれから晩ご飯という時、食卓には「餃子」しか出ていなかったとします。この時に、「え~、餃子」と言った瞬間に奥様の顔色が変わります。
「私だって忙しいし、疲れているし、買い物に行く時間も無かったから、今日はこれしか出来なかったの。嫌なら食べなくてもいいわよ」と、家庭内は険悪なムードになります。
ですからこんな時は、「おおっ、餃子」と言いましょう。これだと「わーい、餃子だ。嬉しいなあ」というニュアンスになります。
「え~」と言おうが、「おおっ」と言おうが食卓に並ぶ料理に変わりはありませんが、奥様の機嫌は大違いです。
ことほど左様に、言葉ひとつで子どもの意を汲んだり、家庭円満になったりします。
口から出る言葉を、大切にしましょう。